台湾のタブー?日本人は避けるべき話題
Twitterを見ていると台湾で今でも尊敬されている八田與一氏についてのツイートが流れていましたので、この機会に台湾で日本人が避けるべき話題をいくつか紹介したいと思います。
台湾人にとってデリケートな問題
両岸問題(台湾と中国の問題)
台湾と中国の問題はかなりセンシティブな問題です。
台湾人は常に危機感を持っている状態ですし、台湾人の中でもいっそ中国になった方が少しは経済が良くなると考えている人、いや香港のようになるから絶対に中国と統一はありえない!という人、もう中華民国という名前を捨てて台湾という国名で独立するべきという人、様々な意見があります。
あまり深い内容の話を日本人は知らないですし、できないだろうから関わることはないかも知れませんが、もしそういう話題になってしまったら
「へ~そうなんだ、知らなかった」
「そりゃ、そうだね」
とかあいまいにしておいた方が無難です。
どっちの方が良いとか、どっちにするべきとかあまり知らないことに首を突っ込まない方がケガをせずに済みます。
それと台湾人と話す時は中国のことを本土という言い方は絶対にやめましょう。また台湾人のことを中国人と呼ぶのもやめましょう。台湾が中国より下と見られることや中国と台湾を一緒にされることを台湾人は激しく拒否反応を示します。
台湾人は中国のことを中国とも呼びませんし、本土とも言いません。
中国は中国大陸です。中国人は大陸人です。
ですのでハッキリと中国と台湾は区別する。
両岸問題については意見を言わない。
これが本当に無難です。
政治、政党の問題
知らない方もいるかと思いますが、台湾では二大政党が激しい選挙戦を行います。また誹謗中傷合戦も激しく行われます。
まず国民党。イメージカラーは青です。
外省人が支持の中心です。
次に民進党。イメージカラーは緑です。
現在の総統が民進党です。南部では特に民進党支持者が多いです。
他にも新民党。イメージカラーはオレンジです。
外省人の一部が支持しています。
台湾では選挙は国民ほぼすべての関心事です。選挙中はものすごい加熱します。
それは良いとして、日本人の私たちはどこの政党が良いとか悪いとか、これも意見を挟まない方が良いです。タイの赤シャツ、黄シャツのように過激ではないのですが、選挙イベントに違う政党のカラーのものを着ていくのは避けた方が良いかもしれません。
そして台北などの北部はそこまで気にしなくても大丈夫ですが、高雄や台南のように熱狂的な民進党支持者が多い地域では政治的な話題は本当に避けてください。特に民進党の悪口みたいなことはタブーです。
日本統治時代のこと
テレビを観ているとよく八田與一さんを始めとする日本統治時代の偉人を礼賛する内容の番組が放映されています。
確かに当時の日本人の中には台湾や台湾人のために尽くした立派な人物がいたことに間違いはないのですが、日本統治時代の功罪の功の部分だけをピックアップして台湾人に対して日本統治は結果的に良かったなどと絶対に言わないでください。
日本人の大部分は知らない過去の歴史。霧社事件。
かなりフィクションが占めていると思いますが、霧社事件を題材とした「セデック・バレ」という映画が台湾で大ヒットした事実を忘れてはいけません。
また日本統治が終わって、中国国民党の台湾人への弾圧があったために中国国民党より日本の方が良かったと思う懐古主義があるということも忘れてはいけません。
台湾人はこう蔑称します。
日本狗、外省猪
この意味は日本人は犬、中国国民党は豚という意味です。ただ食べるだけの豚より犬の方がマシ。そういう認識です。
また日本人のことを日本鬼子とも蔑称するときもあります。日本統治時代は本当に鬼のように怖かったらしいです。
実際、少し日台関係が悪かった時に、私が市場で買い物をしてる時に日本人だとわかると「日本鬼には売るものがない!あっち行け!」と言われたこともあります。
このように日本では台湾は親日だ親日だと囃し立て、日本統治を美化する雰囲気がありますがそれは違います。前述したように日本統治には功罪があります。功の裏には罪もあります。
実際に祖先が日本統治時代に日本人に殺された台湾人もいます。その方に日本統治時代は良かったと言えますか?
私は言えませんし、そもそも話題にしません。日本統治時代の話題も避けるべきです。
本省人と外省人
日本人は意識しないし、知らない人も多くいるのが本省人と外省人のこと。
外省人は蒋介石と一緒に台湾に来た人たちとその子孫。
本省人とは台湾人。中国国民党が来る前から台湾に移り住んだ人の子孫。
他にも台湾原住民や客家などが存在しますが、ここでは外省人か台湾人かということを言います。
私たち日本人が台湾人というと台湾に住んでいる人、全員台湾人じゃないかと思われますが、その民族?出自?血統?を区別する際には外省人と本省人はちゃんと区別されます。
少し前に身分証の戸籍表示が統一されましたので今は違いますが、以前は外省人の身分証には例えば遼寧省なら遼寧省、 陝西省なら陝西省と中国大陸の地名があり、本省人はすべて台湾省でした。
なので遼寧出身なら遼寧人、陝西省出身なら陝西人、であり、台湾省出身の台湾人とは違うとなります。
この違いは別にどうでも良いのですが、問題は台湾人のほとんどは本省人なので、例えば友人のひとりが外省人だからと言って、あの人は外省人なんだよね~とか、外省人ってさあ、みたいなよくわからないことについて話す必要はないです。
あまり表面には現れませんが、本質的に本省人は外省人が好きではありません。好き嫌いがなくても何らかの時には意識します。
なので、本省人と外省人がということも話題にするべきではありません。
食文化やマナーについて
食文化やマナーについてはまた別記事にしようと思っていますが、詳細は割愛します。
ただよくあるのは餃子とライス。
日本人にとっては餃子でご飯を食べるのは普通のことですが、台湾人からするとそんな馬鹿なことはない!なのです。
なぜかと言うと中国北方では小麦粉が主食です。なので、餃子は主食なのです。そしてライスも主食。
主食で主食を食べる。というのはおかしい。
これが台湾人の認識です。
日本で言うとお好み焼きをおかずにしてご飯を食べるようなものです。関西人は普通でも、違う地域の人からしたら変ですよね?
そう変なんですよ。でも、それは別に良いのですけど、それを言われたら餃子にライスが正しいみたいなことは主張しない方が揉めないで済みます。
文化の違いなんだねwくらいに軽く言っておいた方が良いです。
他にも箸の持ち方とか、食事の作法とか、マナーとか、もろもろたくさんありすぎるくらいにありますが、すべて文化、国の違いで済ませてください。
どっちが良いとか悪いとか、どっちが正しいとか正しくないとか、議論しても不毛ですからね。
バカヤロー
馬鹿は台湾人がよく知っている日本語です。日本人と言えばバカヤローと怒ってるイメージです。
よく口癖で語尾に馬鹿を付ける方がいらっしゃいますが、絶対にやめてください。
それと馬鹿関連の言葉。
悪い意味で使わなくても「バカみたい」とかは悪意があると思われますし、日本では彼氏が彼女に「馬鹿だなーもう」のように軽く使いますが、馬鹿って付いてたら完全に誤解されます。
とにかく台湾人は罵倒されることに激怒する人が多いので、日本では良く使う馬鹿やアホは誤解されるので使わないでください。
まとめ
台湾で避けるべき話題のいくつかを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?これ以外にもまだまだあると思われますのでまた記事にしてみたいと思います。
あまり意識していないとつい口に出てしまうこともありますが、軽々しく知ったかぶりで話すことではないことばかりなので普段から注意しておいた方が良いです。
ただ本当に親しくなったらこういう話題を議論しても大丈夫だと思います。その見極めはお任せします。
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